BAYCREWS FES2024 アフタームービー制作
2024年10月26日(土)・27日(日)、JR大阪駅直結の都心型パブリックスペース「グラングリーン大阪 うめきた公園 サウスパーク」を舞台に、株式会社ベイクルーズが主催する「BAYCREW'S FESTIVAL OSAKA 2024」が開催されました。2019年に国内4都市、2022年に横浜で開催されて大好評を博した本フェスティバルは、大阪では初開催。スガ シカオ、m-flo、Original Love、シシド・カフカをはじめとする13組のアーティストによるライブと、BAYCREW'Sグループ35ブランドが集結するファッションショー、そして多彩なマーケット・フードが2日間にわたって繰り広げられました。
株式会社mood(杉田)は、この特別な2日間の熱量を1本のアフタームービーとして残すべく、撮影から編集までを担当させていただきました。野外フェスとファッションが融合する稀有な祝祭空間で、自分たちが何を見つめ、どう切り取り、どう仕立てたのか。ここに記録として残しておきたいと思います。
このイベントの根っこにあるもの
BAYCREW'S FESTIVALの背骨には、株式会社ベイクルーズが掲げるパーパス「"衣食住美"を通じて人生の楽しみを提供」という思想がまっすぐに通っています。ファッション、フード、フィットネス、ファニチャーまで70を超えるブランドを運営する同社らしく、このフェスティバルはただの音楽イベントでもアパレル販促でもなく、「衣食住美」を一つの公園に重ねて立ち上げる、生活そのものの祝祭として設計されていました。
2024年9月にグランドオープンを迎えたばかりのうめきた公園を舞台に選んだことにも、強い意志を感じます。「あの最高に素敵な無料フェスが再び」というメッセージのもと、入場料は無料。ベイクルーズの会員登録さえあれば誰でも入場できる、開かれた設計でした。さらに令和6年能登半島地震・大雨被害への復興支援として、会場内で募金やチャリティバザールも実施。喜びと祈りが並走する、奥行きのある場づくりだったと感じています。
アートディレクションは、国内外で活躍するグラフィックアーティスト・YOSHIROTTEN氏率いるデザインスタジオ「YAR」が担当。同心円が連なるキービジュアルや会場のモニュメントが、芝生広場の上で都市と自然と人の輪を可視化していました。自分たちがアフタームービーで残すべきものは、ステージの音圧だけでなく、この円が描き出した「ひとつの輪のなかでみんなが過ごした2日間」そのものだと、初日のロケハンで強く確信しました。
撮影|うめきた公園に立ち上がった「衣食住美」を多面的に捉える
撮影で最も意識したのは、「BAYCREW'S FESTIVALらしさ」をワンカットで決めつけないことでした。スガ シカオ with 今野均ストリングスカルテットの叙情、m-floのグルーヴ、Original Loveの円熟、シシド・カフカのドラムボーカルの強度、Ryohu・SKRYUのフロウ、沖野修也氏や高木完氏のDJセット。13組それぞれのアーティストには、それぞれにふさわしい間合いと画角があります。自分はステージ上手・下手・客席後方・最前列という複数のポジションを撮影中にこまめに入れ替え、楽曲の温度に合わせてレンズと寄り引きを切り替えていきました。
そしてこのフェスの真骨頂である、35ブランドのファッションショー。夜のうめきた公園を、グラングリーン大阪の高層ビル群を背景にモデルが歩いていく光景は、屋内のコレクション会場では絶対に生まれない景色でした。ランウェイ脇の水盤に映り込むシルエット、煙の中に切り込む照明、芝生に座って見上げる観客の表情。ファッションショーであると同時に、都市と公園の融合体験そのものを撮るつもりで、ロー、ハイ、引きの俯瞰までを丁寧に積み重ねています。
マーケットとフードのエリアも、自分にとって重要な撮影対象でした。LUKE'S LOBSTERのキッチンカーで注文を待つお客さまの横顔、Bonum vintageでその場でリメイクされていく古着、東野デニムやJOURNAL STANDARD × Ken Kagamiのコラボブースに集まる笑顔。「衣」だけでなく「食」と「美」と「住」がここに同居していることを、断片の積み重ねで伝えたいと考えました。約88秒という限られた尺の中でも、ベイクルーズが大切にしている世界観の全方位が必ず宿るよう、撮れ高に偏りが出ないよう注意を払っています。
編集|13組×35ブランド×2日間を、約88秒の「余韻」へ
編集で最初に決めたのは、構成のリズムでした。冒頭は会場全景とキービジュアルのモニュメントから入り、観客のシルエットと歓声で一気に世界観へ引き込む。中盤はステージとファッションショー、マーケットとフードを織り交ぜながら、昼から夜へと時間が流れていく感覚を生む。そしてラスト、満員の観客と光に包まれた会場、最後にYARが手掛けたキービジュアルへ収斂する。約88秒の中で、来場された方には「あの2日間に戻れる装置」として、来場されなかった方には「行きたかった、次は行きたい」と思える設計を目指しました。
カット尺は楽曲のBPMと、被写体の感情の起伏に合わせて細かく調整しています。ライブの熱狂シーンではテンポを刻み、ファッションショーの歩み出しでは一呼吸置く。日中の芝生と夜の照明では、グレーディングのトーンも切り替え、同じ公園が時間によってまったく別の表情を見せることを大事にしました。BAYCREW'Sの世界観は「派手」ではなく「上質」で「自由」だと自分は捉えていて、編集テンションもその基準を逸脱しないよう注意しました。
株式会社moodが大切にしているのは「『余韻』をデザインし、記憶に残る体験を」という制作思想です。アフタームービーは、イベントの記録であると同時に、終わったあとの感情を一番長く保存するメディアでもあります。会場で過ごした方が、自宅に帰って、何日か経ってから見返したときに「あの瞬間にもう一度立ち会えた」と感じてもらえる構成かどうか。美しく、自分らしく、いいムードをつくる。その基準で最終尺を何度も見直し、納品に至りました。
BAYCREW'S FESTIVALの最新情報はこちらから
次回開催情報や出演アーティスト、最新のラインナップについては、BAYCREW'S FESTIVAL OSAKA 2024公式サイトおよび株式会社ベイクルーズ コーポレートサイトでご確認いただけます。「衣食住美」を通じて人生の楽しみを届ける同社の活動を、ぜひあわせてご覧ください。
制作クレジット
制作:株式会社mood(杉田)
担当領域:BAYCREW'S FESTIVAL2024 After Movie 撮影、編集
「余韻」をデザインし、記憶に残る体験を。