居酒屋甲子園 全国大会 運営企画
2025年11月11日、パシフィコ横浜 国立大ホール。第18回 居酒屋甲子園 全国大会の幕が上がりました。テーマは「夢」。全国の飲食業界から選び抜かれた5店舗が、それぞれの理念と現場の物語を携えてステージに立つ——約4,000名の来場者で満員となった大ホールの空気は、開場前から熱を帯びていました。
株式会社mood(担当:杉田)は本大会において、イベント全体の企画・制作・演出・運営から、登壇者のプレゼンテーションプロデュース、本番使用映像の制作、そして当日のダイジェストムービー撮影・編集まで、舞台の幕開けから余韻が消えるまでの全工程を担当いたしました。
業界活性化イベントとしての居酒屋甲子園が積み重ねてきた19年の重みと、テーマ「夢」が放つ未来への眼差し。そのふたつを一日のドラマとして編み上げる仕事を、お任せいただいたことの責任と誇りを胸に、ご報告申し上げます。
このイベントの根っこにあるもの
居酒屋甲子園は、NPO法人居酒屋甲子園が主催する、外食業界の活性化と地位向上を目的とした業界最大級のイベントです。掲げられているのは、理念「共に学び、共に成長し、共に勝つ」、そして目的「居酒屋から日本を、世界を元気にする」という、ひとつの揺るぎない志です。
2006年の第1回大会から数えて第18回となる本大会では、9代目理事長・和田裕直氏のもと「夢」というテーマが掲げられました。和田理事長はこう語っています。「夢と聞くと、少し遠く感じる方もいらっしゃるかもしれません。でも私は、心が震えるもの、ワクワクするもの。『やってみたい』『知ってみたい』『行ってみたい』。そう感じた瞬間、それはもうすでに“夢”なんだと思います」。
全国からエントリーした店舗が一次予選から地区大会を勝ち抜き、最後に残った5店舗がステージで自店の取り組みと想いをプレゼンテーションする——居酒屋甲子園の核は、競争ではなく「共に学び合うこと」にあります。自分たちが任されたのは、その尊い理念を一日の体験として立ち上げる仕事でした。
イベント全体企画・制作・演出・運営|「夢」を一日の物語に仕立てる
まず取り組んだのは、テーマ「夢」をどう一日の体験として翻訳するか、という根本の設計でした。約4,000名が同時に過ごす6時間という長尺の中で、来場者の感情がどこで高鳴り、どこで静まり、どこで涙し、最後にどんな気持ちで会場を後にするのか。タイムテーブルの一本一本に、その感情の起伏を描き込んでいきました。
ステージ上での5店舗のプレゼンテーション、来場者投票、優秀店長の発表、表彰式——本来は性質の異なる要素を、「夢」という一本の糸でつなぎ直すこと。司会者の言葉選び、転換時の照明と音響、客席の空気を整えるショート映像の挿入箇所まで、すべては「来場者一人ひとりが、自分の夢に重ねて聴ける一日」をつくるためにあります。
運営面では、出場店舗の関係者、業界スポンサー、学生、メディアなど立場の異なる4,000名が混在する会場で、誰もが「自分の居場所がある」と感じられる動線設計と進行管理を徹底しました。プロフェッショナルとして当たり前のことを当たり前に積み上げる。その一つひとつが、最後の余韻を支える土台になると信じています。
プレゼンテーションプロデュース|登壇者の想いを、最大限ステージに乗せる
居酒屋甲子園のステージは、単なる発表会ではありません。日々現場に立つ店長やスタッフが、自店の理念と取り組みを、4,000名の同業者を前に20分間で語り切る——その重みは、想像を超えるものがあります。
自分たちが担ったプレゼンテーションプロデュースでは、登壇される皆さまと事前から対話を重ね、何を伝えたいのか、なぜそれを伝えたいのかを一緒にほどいていきました。原稿の構成、立ち位置、間の取り方、スライドとの呼吸、そして最も大切な「その人らしさ」をどう残すか。技術で整えすぎず、しかし伝わるべきものはきちんと届く——そのバランスを探る作業に、時間をかけました。
ステージに立つのは飲食のプロであって、プレゼンテーションのプロではありません。だからこそ、技術で武装させるのではなく、その方が日々の現場で大切にしている「自分らしさ」のままステージに立っていただけるよう支えること。それが、自分たちmoodが大切にしている「美しく、自分らしく。いいムードをつくる」という姿勢そのものでした。
本番使用映像制作|ステージを引き立てる、言葉以外の語り部
本番中にステージ上で投影される映像群——オープニング映像、登壇店舗の紹介映像、各種転換用映像、表彰式演出映像——これらすべての制作も担当いたしました。映像は、プレゼンテーションの前後に挿入されることで、登壇者の言葉を引き立てる「言葉以外の語り部」となります。
意識したのは、映像が主役にならないこと。あくまで主役は登壇する5店舗の皆さまであり、自分たちの映像はそこに至るまでの「呼吸」を整える役割だと位置付けました。テーマ「夢」を象徴するモチーフ、それぞれの店舗の現場の質感、業界全体への敬意——これらを画づくりに落とし込み、4,000名の視線が自然とステージに引き寄せられていく流れを設計しています。
大ホールという広大な空間で、後方席の方にも映像の意図が確実に届くこと。同時に、最前列で見ても粗さを感じさせない解像度と緻密さ。スクリーンサイズと座席距離を踏まえた一画面ごとの情報設計を、最後まで詰め切りました。
当日ダイジェストムービー撮影・編集|会場の熱量を、未来に残す
当日は複数台のカメラを会場内に配置し、ステージ上のプレゼンテーションはもちろん、客席で涙を流す方、仲間と肩を組む登壇店舗、表彰の瞬間に駆け寄るスタッフの姿まで、会場全体の熱量を余すところなく記録しました。
ダイジェストムービーの編集で最もこだわったのは、第18回 居酒屋甲子園 全国大会という一日が、見終わったあとに「もう一度あの場にいたい」と思える余韻として残ることです。派手なカット割りではなく、登壇者の表情、客席の眼差し、会場全体の空気感を時間軸に沿って丁寧に積み重ねていく構成にしました。
このダイジェストムービーは、当日参加された方にとっては記憶のしおりとなり、参加できなかった業界関係者にとっては第18回大会の熱量を追体験する窓となり、そして次回・第19回大会へとつながる業界全体の機運を支える資産となります。「『余韻』をデザインし、記憶に残る体験を」——mood社のフィロソフィーが、最終的な納品物として形になった瞬間でした。
第18回 居酒屋甲子園 全国大会の最新情報はこちらから
第19回 居酒屋甲子園は2027年に開催が予定されています。次回大会の最新情報や、これまでの活動の軌跡、業界活性化に向けた年間の取り組みについては、NPO法人居酒屋甲子園 公式サイトにて随時更新されています。外食業界の未来に関心をお持ちの皆さま、次回大会の観戦をご検討の皆さま、ぜひご覧ください。
制作クレジット
制作:株式会社mood(杉田)
担当領域:イベント全体企画・制作・演出・運営・プレゼンテーションプロデュース、本番使用映像制作、当日ダイジェストムービー撮影・編集
「余韻」をデザインし、記憶に残る体験を。